調停期日について

 

目次

調停期日当日の流れ

 

当日の調停の流れとしては、申立人と相手方が交代で部屋に入り、15分から30分程度ずつ、調停委員に話をします。

 

調停期日前に主張をまとめた書面や証拠を提出している場合には、提出済みの書面に沿って話が進み、調停委員からの質問に対しては、代理人が答える事が多いですが、細かい事実関係については、本人に確認される事もあります。

 

双方に代理人弁護士が就いている場合、調停委員へ伝える必要がある情報についてある程度理解していますので、争点が整理されやすく、また次回までの課題も明確になります。

 

そのうえで、調停で解決が可能かどうかの判断も早期に出来る事が多く、調停が不成立となった場合でも、早期に次の段階へ進むことができます。

 

調停期日は、1カ月に1回程度の間隔で、おおよそ3回から5回程度開かれ、主張の対立が激しく、全く成立の可能性がないと判断されると不成立で終了することが多いです。

 

調停の中で話す内容

 

調停期日当日においては、離婚との関係でもっとも重要な事実

具体的には、

 

離婚を決意させたトラブル

 

一番傷ついた相手の言動

 

相手の子供に対する対応の中で最も問題だと思われるもの

 

等を最近の出来事から順に、多くても5つ程度に絞って主張することが有益であると言えます。

 

調停委員の役割のひとつは、両当事者を平等に扱い、第三者の立場で事実関係を確認し、両者の主張を整理することです。

 

夫婦間のトラブルの全てを問題にしようとすると、争点が多くなりすぎてしまいますので、ご自身で手続きをされる場合は、「じっくりと調停委員に話を聞いてもらおう」というよりは、上記を参考にして、要点を絞って主張していきましょう。

 

調停手続きに入った段階では、それまでに夫婦間で様々なトラブルが発生していることが多いため、色々な気持ちを抱えていると思いますが、限られた期間内での解決を目指す調停では、話す内容については事前に確認しましょう。

 

代理人としてご依頼を受けた場合にも、調停期日当日に話す内容については事前に打ち合わせ等で確認させていただいております。

 

調停は話合いの場

 

調停手続きは、訴訟手続きとは異なり、あくまで話し合いをすることが基本です。

 

そのため、調停で紛争を解決するにあたっては、お互いに譲歩しあう必要が出てきます。

 

争点が絞られてきた段階で、一度、「どこまでなら譲歩できるか」についても考えておく必要があります。

 

特に、相手の考えが変わりやすいなどの事情がある場合には、期日当日に、成立に向けた話し合いが始まり、その場で判断を求められることもありますので、それまでの相手の主張を踏まえて、譲れる部分について、事前に検討しておくことが必要です。

 

期日当日は必ずメモをとり、記録しましょう。

 

調停当日は、必ず、メモと筆記用具を持参しましょう。

 

代理人が就いている場合は、調停での話し合いの内容などは代理人が記録していますが、ご自身で手続きを進める場合には、調停委員から聞き取った相手方の主張や、調停委員が特に時間をかけて聞き取りをしてきた事実についてメモをとっておくと、その後の主張立証において役に立つ可能性があります。

 

また、次回期日までに資料の提出等を指示されることも多くありますので、必ず記録してください。

 

期日当日に充分な話し合いができるように、指示のあった資料については、期限を守り提出し、有効な時間になるように進めましょう。

 

ただし、本当に提出が必要な書類か、秘匿情報が記載されていないか等の確認が必要な場合もありますので、心配がある場合は、法律相談等で、専門家の意見を聞くことをお勧めします。

 

代理人が就いている場合にも、慎重に取り扱ってほしい書類に関しては、きちんと伝えておきましょう。

 

相手方と会わないか心配な場合
離婚調停においては、調停委員(男性1名、女性1名であることが多いです)が間に入って話を聞いてくれるため、相手方とは顔を合わせずに話し合いを進めることができます。

 

待合室も別々に設けられているため、裁判所に出入りする時やお手洗い等に行くために待合室を出る時さえ気を付ければ、基本的には、相手と顔を合わせることはありません。

 

DVが問題となっている事案等、特別な対応が必要な場合には、安心できる環境で話し合いができるよう、事前に裁判所に相談しておかれることをお勧めします。

代理人が就いている場合は、代理人に事情を伝えれば、代理人が裁判所と相談して対応を協議します。

 

書面や証拠の提出について

 

弁護士が代理人としてついている場合は、原則すべての主張や証拠を書面にまとめて提出します。

ご自身で手続きをされる場合でも、書面を提出することをおすすめします。

期日前に、主張する事実を予め書面にまとめ、証拠と共に裁判所に提出しておけば、調停委員や相手方にも事前に問題点を把握してもらえ

ますし、話し合いがスムーズに進む可能性が高くなり、また、経緯についても正確に記録することができます。

また、調停を申し立てる前に、当事者間で話し合いを重ねてきているのであれば、その経過についても書面にまとめて提出しておけば、調

停委員が内容を把握しやすくなり、第1回目の期日から実質的な話し合いをする助けになります。

 

どのような資料を提出するのか

・親権が争点になっている場合には、離婚の件とは別に、お子様についての資料

・トラブルの内容や相手の言動等を裏付ける客観的な証拠、例えば写真録音データ等

不貞が疑われる時の証拠について

 

事案によっては、提出のタイミングについて検討が必要な場合や、出す必要のない証拠、また出すことで不利になってしまう証拠もございます。

心配な場合は提出前に弁護士へ相談することをお勧めします。

 

ご自身で調停手続きを進めたい場合

 

調停手続きは、代理人をつけず、ご自身で対応することもできます。

手続きの流れや提出すべき資料についても、裁判所から具体的に教えてもらうことができます。

また、上記の内容を参考に、書面や証拠を作成するのにお役立てください。

 

調停当日の服装等について

 

よく聞かれる質問ですが、裁判所へ行く際の服装について、迷われる方もいらっしゃいます。

必ずしも、スーツを着なければならないものではなく、一般的な普段着で大丈夫です。

服装で何かが不利に働くことはありませんが、ビーチサンダル等のあまりにカジュアルな服装は控えた方が良いでしょう。

 

弁護士へ依頼するメリット

 

弁護士に依頼する場合は、主張書面の作成や証拠の作成等のご負担はありません。

(資料の収集については、性質上、ご自身でご準備していただく資料もございます。)

 

「書面や証拠の提出について」に記載したように、提出する書面や証拠の選別、提出時期については、弁護士において判断します。

相手方から提出された書面や証拠についても、精査することができるのは、大きなメリットです。

 

また、一人で手続きをすすめる不安や、期日当日の調停委員とのやりとりも安心して対応することができます。

 

「弁護士に頼めば自分の主張がすべて通る」ことは決してありませんが、

ご自身の考えを書面にまとめたりすることが苦手な場合や、

相手方に対して「怖い」等のネガティブな感情があったり、体調を崩してしまう場合には、

代理人へ依頼することでご自身の負担はかなり減らせるでしょう。

 

お困りの場合は、是非お気軽にご相談ください。

・当事者間で話し合いを重ねているがうまくいかない

・ご自身で調停の申立てを考えている方

・調停申し立てにあたって弁護士に依頼するか迷っている方

調停中の相談にのってほしい方

 

一度、弁護士へご相談ください。

事案によっては、弁護士に依頼することが早期解決に繋がるものもございますので、お話をお聞きした上で、ご自身でどこまで対応

ができるか、また弁護士に依頼した方がよいのか、についてもアドバイスさせていただきます。

 

既に調停中の場合でも、途中から弁護士に依頼すべきか迷っている方は、お気軽にご相談ください。

その際は、調停中に提出された双方の書面や、メモ等があれば、より、事案に沿ったアドバイスが可能になりますので、是非お持ちください。

 

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